相続コラム・ガイド

相続関係説明図(家系図)の作成~相続発生後3ヶ月以内にやるべき手続【その3】

今回のテーマである「相続関係説明図」ですが、何やら難しそうな書類に聞こえませんか?ほとんどの方が、相続を目の当たりにした際に初めて聞く言葉だと思います。

この相続関係説明図、一般的な言葉で言い換えると「家系図」なのです。

家系図なら聞いたことがあるという方が多いと思います。巻物を広げると、自分の御先祖様がズラズラと出てくる・・みたいな場面を、時代劇等で見たことがあるのではないでしょうか。

しかし、自分の家にそんな家系図なんて大袈裟なものはないよっていう方がほとんどだと思います。実際、私も自分の家の家系図など見たこともありません。

そんな家系図、いえ、ここでは相続関係説明図と呼びますが、なぜ相続関係説明図が必要になるのでしょうか。

いつものように、まずは、相続関係説明図作成の必要性を述べ、その後に相続関係説明図の作成方法について述べていきたいと思います。

相続関係説明図作成の必要性について

前回及び前々回の記事で、被相続人や相続人の戸籍の収集について記載しました。

相続に関わる者全ての戸籍を集めることで、誰が被相続人で誰が相続人であるかが見えてきます。その内容を一枚の紙にまとめあげたものが相続関係説明図なのです。

もちろん、戸籍を一枚ずつ全て読み、登場人物を把握すればわかることなのですが、毎回、戸籍を一から読むのは大変ですよね。そこで、相続関係説明図として被相続人や相続人をまとめ上げ、一旦それを作成したならば、後から戸籍を読み返すこともなく、すぐに被相続人や相続人を把握することができるようにしようというのが、相続関係説明図なのです。

例えば、何年か経ったときに、相続関係説明図さえ見れば全てがわかるということです。

相続関係説明図の作成方法について

では、相続関係説明図はどのように作成したらよいのか。

実は、相続関係説明図はこのように作成しなければならないという明確なルールがありません。その明確なルールがないというのが、作成する上で一番不安ではありませんか?

決まった様式があるのならば、それを見様見真似で作成することも出来るのですが、決まったものがないというのが一番困りますよね。

そこで、ここでは、一般的に相続関係説明図が作成される際に用いられているルールをご説明致します。頭の中で、いわゆる家系図を想像しながら読んでみて下さい。

相続関係説明図のタイトル(題名)

被相続人◯◯ 相続関係説明図」と記すのが一般的です。

相続関係説明図に記載する人物

次に、相続関係説明図に記載する人物についてです。それは、被相続人と相続人全てです。

誰が被相続人で誰が相続人かは、被相続人の出生から死亡までの戸籍と、相続人の現在の戸籍を収集することで把握できていますよね。この戸籍から読み取った人物のうち、まず最初に被相続人の名前を書きます。

そして、被相続人の最後の本籍、最後の住所、生年月日、死亡年月日を記載します。

被相続人に配偶者がいる場合は、その配偶者の氏名を、被相続人の名前の下部辺りに記載します。

配偶者が生存している場合には、住所、生年月日も記載します。仮に死亡しているならば、死亡年月日を記載します。

そして、被相続人と配偶者の氏名を二重線でつなぎます。

そして、その夫婦の間の子供が相続人となる場合には、夫婦を繋いだ二重線の真ん中辺りから線を引っ張り、引っ張った先に氏名、住所、生年月日を記載します。

この手順を繰り返していくのです。

相続人の数が多い場合には、相続関係説明図は大きなものになりますし、相続人の数が少ない場合にはA4の紙1枚くらいのスッキリしたものとなるでしょう。ワードやエクセル等で作成されてもよいですし、手書きで作成されてもよいです。

配偶者等の「相続人の住所」

さて、上記の中で、配偶者等の「相続人の住所」を記載するという部分がありました。この相続人の住所を把握する方法ですが、戸籍の附票を取得して把握するのが簡単です。

戸籍の附票というは、本籍地がわかっている場合に、その本籍地と現在の住所を紐付けて記載されている書類です。

簡単にいうと、戸籍がわかるなら、その方の現在の住所もわかるということです。

相続手続をする上で、相続人の方の戸籍を集めますよね。それなら、あとで作成する相続関係説明図のために、予め戸籍の附票を取得しておこうということです。

ですので、戸籍収集の際には是非戸籍の附票も取得することを忘れないようにして下さい。

相続関係説明図(家系図)の作成まとめ

以上が、相続関係説明図についてのご説明となります。

この記事をご覧になられた方の中には、こんなもの面倒なものを作らなくても相続に登場する人物くらい覚えているよ、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、例えば不動産を相続する際には、法務局という役所で手続をするのですが、その手続の際には相続関係説明図を作成して提出するのが一般的です。

そういう意味では相続関係説明図を作成しておかなければならないという場面も出てきます。

また、時間が経てば忘れることも増えますし、家族というのは何代も続いていくものです。子孫に繋いでいく情報として活用することも出来ると思います。

また、この相続関係説明図は、次回のテーマである「法定相続情報」でとても重要な役割を果たします。それはまた次回の記事で詳しく述べますね。

いかがでしたでしょうか。相続関係説明図という聞き慣れない書類ですが、作成することに一定の意味を持ちます。

最初にも述べたとおり、作成の仕方に明確なルールはありませんので、インターネット等で調べてみると様々なタイプのものが見つかります。

一度、調べてみて、自分が気にいった相続関係説明図を作成してみるのもよいかもしれませんね。

相続コラム・ガイド
2020.06.29 15:27

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