相続コラム・ガイド

被相続人が自動車を所有していた場合の相続手続き

最近では、運転免許証の返納をされる方が増えてきたというニュースを見かけますが、都市部以外の地域で暮らす方には、まだまだ自動車は必需品と言えるでしょう。ご高齢であっても自動車を所有している方は数多くいらっしゃいます。

さて、被相続人の方が自動車を持っていたが、特に手続をすることなく、そのままご遺族の方が使用しているというケースをお聞きすることがあります。しかし、自動車の名義変更手続を行わずにそのまま使用するというのは、危険を伴う行為です。

一番起こりうる危険が、事故を起こした際の任意保険の問題です。

誰がどの車に乗っても支払われるような保険に加入されている場合には良いのですが、運転者が限定された保険だったり、年齢制限がかかっている保険などは、被相続人が所有していた自動車の名義変更手続を行わずに使用し、事故を起こした時には保険金が支払われない、ということもありえます。

きちんと手続をしておけばよかった、そのようなことにならない為にも、必ず自動車の名義変更の手続はしておきましょうね。

被相続人の財産は、相続が開始されると相続人全員の共有財産

これは自動車であっても同様です。つまり、被相続人が亡くなった時から、その自動車は相続人全員の財産となり、名義変更をする場合(処分する場合も同様です)には、相続人全員の同意が必要となります。

自動車の名義変更手続を行う場所は運輸支局

陸運局と呼ばれることもありますが、正式には運輸支局という名称です。

軽自動車については、軽自動車検査協会で行います。軽自動車検査協会は運輸支局と併設されていることが多いですが、地域によっては全く別の場所の場合もあるので注意して下さい。

なお、運輸支局と軽自動車検査協会は受付時間が16時までとなっており、他の役所と時間が異なっていますのでご注意ください。

手続に必要な書類

  • 自動車検査証
    車検証と呼ばれるものです。通常、自動車のダッシュボード等に保管されています。
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍及び相続人の現在戸籍(法務局で取得できる法定相続情報)
  • 遺産分割協議書
    相続人全員の実印が押してあり、誰が自動車を相続するのか記載されている必要があります。
  • 代表相続人の印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
  • 代表相続人の実印が押された委任状(本人が手続をしない場合)
  • 車庫証明
    お住まいの地域を管轄している警察署で発行してもらえます。被相続人と同じ住所で暮らしていた相続人が相続する場合は不要とされることもあります。

以上です。

自動車の名義変更は通常でも多くの書類が要求されますが、遺産分割協議書や車庫証明など、なかなか個人では作成や取得が困難なものも含まれています。

何度も足を運ぶ必要がないよう、事前にしっかりと調べておき、場合によってはお近くの専門家へご相談されてみた方がよいでしょう。

今回は、被相続人が自動車を所有していた場合について記載しました。次回は「被相続人がローンで自動車を所有していた場合について」述べます。ぜひ、こちらも参考にしてみてくださいね。

相続コラム・ガイド
2020.06.15 09:29

Related

Pick Up

事業所リスト